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近年のイタリアワインの当たり年、特にイタリアの赤ワインの最高のヴィンテージを知っていますか?
ワイン好きには当たり前かもしれませんが、イタリアワインは世界中のワイン愛好家から高い評価を受けています。その理由の一つに、その豊かなバラエティと、あまたある土着品種から来る独特の風味にあります。
それだけでなく、イタリアワインの魅力には「当たり年」、つまりヴィンテージにも大いに関係しているといえます。イタリアは多様な気候と地理的な特性を持つ国であり、毎年異なる特徴をワインにもたらし、ワインの品質に大きな影響を与えます。
一般的には、良いヴィンテージの年は、適度な雨量と温度が安定している年とされています。これらの条件が揃うと、ブドウの成熟が最適な状態で進み、優れたワインが生まれます。
この記事では、イタリアワインの当たり年、特に赤ワインに焦点を当て、その品質を左右する要素や選び方についてお伝えします。当たり年のワインは、その一年の時間と労力が凝縮された、まさに芸術品とも言える存在。イタリアワインを買う際に、ぜひ覚えておいて、購入時の参考にしてください!
イタリアワインと当たり年(ヴィンテージ)の重要性
イタリアは、地形の多様性によりさまざまなワインを生産しています。イタリアのブドウ品種は数百種に及び、それぞれの地域で異なる風味が楽しめます。地元の品種で作られるワインが多いことも特徴で、北から南まで、ほぼ全ての地域でワインの生産が行われています。ワインは地元の文化とも強く結びついており、イタリアでは祭りや料理との相性が考慮され、日常生活にも欠かせないものです。

ワインの当たり年、ヴィンテージがワインの品質に大きく影響するのは、その年の気象条件が、特に収穫時期に最適だった年は、高品質のワインが生まれるからともいえます。ワインの品質はブドウの成熟度にも左右されるので、理想的な天候下で育ったブドウは成長が促進され、その風味が豊かになり、バランスの良い酸味や甘みが楽しめます。こうした年のワインは、時間が経つにつれ、熟成も進み、味が一層深まるポテンシャルもでてきます。
ですので、ワインの購入時には、ヴィンテージ(生産年)を確認してみましょう。高評価のヴィンテージのワインが見つかったら、そのワインを選ぶことは賢明な選択になります。ヴィンテージの良し悪しはワインの価格にも影響するので、当たり年のワインは、ワイン市場でも高い評価を得ていることが多いです。また、高品質なイタリアワインのヴィンテージは、投資にもなりえます。
イタリアの主要ワイン産地とその特徴
イタリアには 20 以上のワイン産地があり、それぞれが独自の特徴と歴史を持っています。各地の土壌、気候、栽培方法により、それぞれのテロワール(風土)が各地のワインの味に個性として表れます。
トスカーナ地方
トスカーナ地方は、イタリアの中心部に位置し、穏やかな丘陵地帯と暖かな気候が特徴です。その土地で作られるワインは、豊かな風味と長い余韻が魅力です。また、食事との相性が良いことでも知られています。
この地域の代表的なワインには キャンティ があり、サンジョヴェーゼという品種が主に使われます。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノも注目すべきワインで、熟成が進むと、複雑な香りが楽しめます。
ピエモンテ地方
ピエモンテ地方は、イタリア北西部に位置し、山々に囲まれた地域で、冷涼な気候が特徴です。
この地方では、ネッビオーロ を使ったワインが有名で、特に バローロ と バルバレスコ は世界的に高く評価されています。ネッビオーロ は、濃厚な香りと豊かなタンニンを持ち、これがピエモンテワインの特徴的な風味を生み出します。
このエリアで生産されるワインは、熟成することでさらにその魅力を増すので、長期保存して、年代物として楽しむことができます。
ヴェネト地方
ヴェネト地方は、イタリア北東部に広がる地域です。山と海に挟まれた多様な地形が魅力です。
この地方の代表的なワインは プロセッコやアマローネ です。特にプロセッコは正解で一番飲まれているスパークリングワインであり、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ も世界中で人気のワインです。
プロセッコは主にシャルマ方式という、ベースとなるスティルワインを大きなスチールのタンクに入れ、その中に糖と2次醗酵用の酵母を加えて密閉することで、伝統方式に比べて一度に生産でき、ブドウ本来の風味を損なわないというメリットがあります。
プロセッコはどんな料理とも合わせやすく、食前、食中、食後を通して楽しむことができ、イタリアではアペリティーヴォに楽しむワインとしての地位が確立しています。
アマローネは、収穫後にブドウを乾燥させてから醸造するもので、これが濃厚な味わいとアルコール度を高めます。その重厚さとまろやかな味わいが特徴食後にゆっくりと楽しむのに最適です。
当たり年を決める要因について
イタリアワインの当たり年はさまざまな要因によって決まります。
まず、気候条件 が非常に重要で、ブドウの成長には成長に合わせた適切な天気が必要となります。特に、適度な雨と日照時間が重要で、ブドウは理想的な成熟度に達します。
また、収穫のタイミング も重要で、適切な時期に収穫することで、品質の高い、風味豊かなワインが生まれます。
さらに、土壌の質、地域の地形 も評価のポイントになり、各地の土壌がブドウに独特の特性を与えていますし、地域の地形も畑に影響を及ぼしています。特に日射量を確保できる山岳地帯や丘陵地は、特に有利になります。

<当たり年をもたらす主な要因>
- 気候:理想的な気温と降水量
- タイミング:最適な収穫時期
- 土壌:ミネラルと排水性のある地質
- 地形:標高や斜面の向き
霜や雹、病気の蔓延といった自然災害がないことも重要です。これらすべてが組み合わさり、イタリアワインの当たり年が生まれます。
もちろん、熟練のワインメーカーの技術も当たり年を支える要因ともいえ、伝統と革新のバランスを保ちながら、質の高いワインを生産しています。
歴史的なイタリアワインの当たり年
イタリアワインには、いくつもの歴史的な当たり年があります。これらは長年高く評価され、特に赤ワインの愛好者にとって重要な情報になっています。
良いヴィンテージは特定の条件が合致すると評価されます。前述の天候、収穫のタイミング、土地の特性が関連していますが、過去には、霜害や酷暑がない年が多くの当たり年となってきました。
近年ワイン生産技術は向上し、安定した高品質のワインが生産されているため、近年のヴィンテージにも良い年があります。
イタリアワインの当たり年を見ると、特定の地域の特徴が明らかになります。トスカーナやピエモンテなどが有名で、これらの地域の特別な気候と土壌は高品質のワインを生み出してきました。
また、当たり年には、特定のブドウ品種が大きな影響をもたらします。サンジョヴェーゼやネッビオーロがその一例ですが、それぞれの品種が、当たり年のワインにユニークな風味を提供します。
以下は、歴史的に優れたヴィンテージになります。
- 1985年: トスカーナ
- 1997年: ピエモンテ
- 2001年: ヴェネト
- 2004年: トスカーナ
- 2010年: ピエモンテ
これらの年は、イタリアワイン界で特筆すべきもので、味わいや香りの観点で、今も評価されています。
バローロの当たり年
バローロ はピエモンテ地方の優れたワインです。特に力強さと複雑さで知られ、歴史的には、1964年 や 1982年 などが有名です。
これらの年は、特に良好な気候条件に恵まれました。結果として、豊かな風味と深みのあるワインが生まれて、ワイン愛好家にはたまらないヴィンテージとなっています。
参考)バローロの魅力と楽しみ方
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの当たり年
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノはトスカーナを代表するワインです。特に、1997年 や 2001年 が高く評価されています。これらの年は 理想的な天候 により極上のワインが生まれました。
このワインはしばしば長期熟成に向き、複雑でエレガントな味わいを持っています。こうしたヴィンテージは高い評判を得ています。
アマローネの当たり年
アマローネはヴェネト地方の傑作ワインです。2003年 や 2009年 が当たり年とされ、これらの年は、質の高い収穫 と 良好な天候 がワイン品質の向上に貢献しました。
アマローネは、濃厚でフルボディの味わいを持ち、熟成に向いており、ワイン通には特に人気があります。
その他の注目すべき当たり年
イタリアでは、他にも多くの当たり年があります。特に 2006年 や 2015年、2016年 は注目に値します。これらの年も、バランスの取れた気候が素晴らしいワインを生み出しました。
これらのヴィンテージは市場で高く評価されていて、飲み頃のワインとしてだけでなく、将来の投資対象としても考えられています。
TAPS WINE SHOP おすすめ! 2015年、2016年が特別な理由
2015年、2016年のイタリアワインが素晴らしいことはよく知られています。以下、それぞれ特徴をお伝えしますね。
2015年ヴィンテージワインのアドバンテージ
2015年ヴィンテージは、多くの専門家から「この25年で最も優れた赤ワインヴィンテージ」と評されており、この年が特別な点は、気候やブドウ品種の違いがありながら、イタリア全土でのブドウ品質が非常に優れていたことにあります。通常北部と中部の赤ワインは、南部のワインよりも長期熟成に適していますが、この年は国内の全地域で品質がとても優れていました。
2015年に生産されたほとんどの赤ワインは、すぐに飲んでも素晴らしい状態です。(*2016年のボトルは、多少時間をおいたほうが美味しい)特にピエモンテ州やトスカーナ州のワインは、ボトルで長期間熟成させることで、さらに価値が上がるポテンシャルがあります。
2015年のイタリアの気候は、冬と春は穏やかで安定し、その後暑く乾燥した夏と適度な日中の寒暖差がある乾燥した秋が続きました。このブドウにとって完璧な気候条件下でブドウは適切なタイミングで完熟し、濃縮された香りと糖分、そして非常に健全な品質を備えた状態で収穫されました。
なお、トスカーナ州やピエモンテ州の 2015年の赤ワインは、早飲みにも優れながら、最高の熟成能力を持っていますので、レストランやワインショップで長期で保管しても、価値が増し、年月を重ねるごとにさらに特別な味わいへと進化するはずです。
個人の場合は、例えば、2015年生まれのお子さんがいる家庭へプレゼントして、良い環境で保管後、成人の門出に開けてお祝いしたり、もしくは、今年10周年を迎える記念日のギフトにもおすすめです。
イタリアワインの 2016年ヴィンテージがなぜ特別か
それは、この年の気候がブドウにとって非常にバランスの取れたものであったからです。
イタリアの2016年は、開花期から実の色づきの時期にかけて豊富な雨と平均を上回る気温が続き、実が色づいてから収穫期(夏から秋)にかけて適度な雨と過度に暑過ぎない気温が続きました。それにより、イタリアで生産されたブドウのほとんどが完璧な状態で適切な時期に成熟しました。
優れたブドウは、優れたワインを生み出します。
2016年ヴィンテージのイタリアワインは、非常にエレガントで、ボトルでの熟成ポテンシャルが卓越しており、優れた酸味、バランスの取れたタンニン、自然な香りや味わいは、時間とともに素晴らしい進化を遂げていくでしょう。
ワインギフトには、特に2016年度産のイタリアワインがおすすめです。
ワイン評価とヴィンテージチャートの読み方
ワイン愛好者にとって、ワインの評価は重要な情報です。ワイン評価は専門家によって行われ、ワインの品質を数字や星の形式で表します。当たり年のワインは評価が高くなる傾向があり、ワインの市場価値に大きく影響します。消費者が購入を決める際にこれが指標となります。
ヴィンテージチャートはワインを選ぶ際のガイドです。チャートは年ごとにワインの出来を示します。どの年が飲みごろかを簡単に判断できるよう、多くのチャートは、数値で評価されています。年ごとに変動する気象条件が反映されているので、ワインの味わいが異なることを理解できるでしょう。
ワイン選びに迷ったとき、ヴィンテージチャートは非常に役立ちます。プロのアドバイスと共に活用すると、最高のワインを見つける助けになるでしょう。

イタリアワインの保存と熟成
イタリアワインの保存には、適切な環境が必要です。まず、温度は一定であることが望ましく、赤ワインの適温は 12℃〜16℃ です。湿度も重要な要素で、湿度が低いとコルクが乾燥するなど、保存に影響がおきます。適切な湿度は 約70% といわれています。
また、光はワインに悪影響を及ぼすため、暗所で保存することが最適です。遮光された場所を選びましょう。
保存場所は、振動が少ない場所 を選びましょう。振動はワインの劣化を早めることがあるため、保存はワインセラーが理想的です。
熟成が進むとワインの風味が増すため、赤ワインは長期間の熟成に向きます。熟成の過程で酸味が丸くなり、タンニンがまろやかに変わることもあります。特に古いヴィンテージには期待できる点でしょう。

ワイン投資と当たり年の関係
ワイン投資において、当たり年は非常に重要な要素になります。当たり年のワインは品質が保証されているので、市場での信頼を生むことで市場価値が高くなり、需要が高くなり、価格も高騰します。特に赤ワインではその傾向が顕著です。長期的な投資効果が見込める理由はこの点にあります。
ワイン投資では、ヴィンテージチャートを見ましょう。評価の高い年のワインを選ぶと、投資の成果が上がります。
イタリアワインの当たり年を楽しむためのヒント
まず、当たり年のワインを購入するときは、有名なワイン専門店や認定されたオンラインプラットフォームなど、信頼できるところから入手しましょう。
また、ワインの保存方法には注意を払いましょう。当たり年のワインは適切に保存することで、そのポテンシャルを最大化させます。気温や湿度を一定に保つことが重要です。
TAPS WINE SHOPでは、温度が一定に保たれた倉庫での保管はもちろん、イタリア現地の引き取りから海上コンテナ、弊社の倉庫まで定温で輸送する方法を採用しているので、ワインの品質を劣化させずにみなさまへお届けします。
<イタリアワインの当たり年を楽しむための具体的なヒント>
- ワインは適温で提供する
- 事前にデキャンターゼする
- 専門家やソムリエの意見を参考にする
- ワインと料理のペアリングを試してみる
- 複数年のヴィンテージを比較してみる
このほか、ワインテイスティング会に参加するのも良い方法です。こうした会では、さまざまなワインの意見が聞けて、自身の味覚を鍛えることができますし、他の愛好家と交流することも楽しみでもあります。
また、ワインジャーナルをつけるのも一つの楽しみ方かもしれません。どのワインが特に印象に残ったかを記録していけば、次のワイン選びに役立つかもしれません。
まとめ
イタリアワインの当たり年についての理解を深めることは、ワイン愛好家にとって大きな楽しみです。当たり年は、気候や地域の特性により決まるため、知識を増やして、その真の魅力を感じていきましょう。
レストランやワインショップ様では、長期で保管しても価値が増していきますので、年月を重ねるごとにさらに特別な味わいへと進化します。
一方、個人で購入する場合は、例えば 当たり年生まれの子どもがいる家族へのプレゼントとしたり、あるいは節目や記念の年に、周年をお祝いする記念のギフトとして、お祝いをスペシャルにするツールになることでしょう。
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