イタリアのDOCGワイン地域ガイド

イタリアのDOCGワイン地域ガイド

イタリアはワインの宝庫。その中でも、DOCGという格付けは特に注目されています。 DOCGとは、イタリアワインの最高格付けのことで、イタリアには 70以上の DOCG の銘柄があり、それぞれが独自の特性とワインスタイルを持っています。この格付けは、厳格な生産基準を満たした、特定の認定地域のワインにのみ与えられています。 DOCG のラベルは、品質の証明だけでなく、ワインのテロワールをも反映しています。テロワールとは、ワインの風味や特性を形成する地理的、地質的、気候的要素を指します。よって、DOCG...
イタリアワイン銘穣地 グランドツアー

イタリアワイン銘穣地 グランドツアー

今回の記事では、イタリアワインの各地を巡るグランドツアーをご案内します! 日本にはあまり馴染みがないかもしれませんが、Grand Tour (グランドツアー) という言葉をご存知ですか? グランドツアーは、17 世紀から 19 世紀にかけてヨーロッパ、特に島国であるイギリスの若い貴族が、大学などの卒業後に行った「修学旅行」のようなものでした。...
アマーロ:イタリアの食文化

アマーロ:イタリアの食文化

イタリア文化に魅了され、何よりもイタリア料理が好きなら、絶対に知っておきたいイタリアの食習慣 ー それは食後に苦味のあるリキュールを飲むこと。 家族経営のレストランからミシュランの星付きレストラン、また休日の家庭でも、食後に香草や薬草、スパイスなどを蒸留酒に浸けた苦味のあるお酒を嗜むことができます。 今回はワインから少し離れて、イタリアの苦味のあるリキュール「アマーロ」の歴史と、それがどのように親しまれているかについて、見ていきましょう。 アマーロの歴史 アマーロは、イタリアではいつ頃から飲まれるようになったのでしょうか?...
ネッビオーロ:ぶどうの特徴とワイン

ネッビオーロ:ぶどうの特徴とワイン

ネッビオーロは、主にピエモンテ州で栽培されている黒ぶどうの一種です。世界でもその名が知られるぶどうで、長期熟成されるワインに最も適した品種の一つと言われます。 ネッビオーロの名前の由来は 「霧」 を意味する 「ネッビア」 で、ぶどうの表皮が蝋分 (ろうふん) に覆われて霧のように見えることと、ぶどうの収穫時期が遅く、ピエモンテ州の秋の風物詩である霧の出る時期と重なることが理由であると言われています。 ネッビオーロの分布とぶどうの特徴 ネッビオーロの産地として有名なのは、ピエモンテ州の Langhe (ランゲ)、Roero...
ロンバルディア州のワイン特性

ロンバルディア州のワイン特性

ロンバルディアワインの歴史 ロンバルディアでのワイン栽培の歴史は、イゼーオ湖畔での考古学的発見が語るように先史時代にまで遡ります。そののちのローマ人によるより高度なワイン製法が生まれ、この地の有名なワイン造りの基礎となりました。 ローマ帝国時代の退廃によるバーバリアン侵略により、一時ぶどう畑は放棄されました。そのような背景からわずかに残ったぶどう畑を救ったのは修道士たちでした。彼らの懸命な努力と、16世紀後半フランスから優れたワイン造りの技術の伝来により、ロンバルディアで質の高いワインが作られるようになりました。...